工場の周辺地域は、大変寒い山間となっています。

　現場の気温が、日中でも零下であることも少なくありません。

　コンクリートの初期硬化は、温度による影響が大きく、初期凍害を起こした場合、要求される性能や耐久性に問題が生じる可能性があるとされています。そのため、コンクリートが凍結する前に所要の強度を確保することが重要で、「耐寒促進剤」が、セメントと水の水和反応を促進することで、冬期や低温時に打設したコンクリートの初期強度を確保し、初期凍害を防止するために使用されるのです。

　「耐寒」という言葉から、コンクリートの凍結防止と考えられることがありますが、正確には「不凍」ではなく「凍結温度の降下」なので、「コンクリートの凍結予防」といったイメージでとらえた方が良いかもしれません。