組合とアウトサイダー
一般に、生コンクリート協同組合は、中小企業等協同組合法に基づく法人です。構成企業の大多数が、中小企業であることから、独占禁止法から除外され、地域別に協同組合を組織して、製造や販売を行うことが認められています。
生コンクリート協同組合の特色のひとつに、共同販売事業があります。各地区の生コン協組ごとに、ゼネコンからの工事単位での発注に対して、年間シェアに応じて、組合員である加盟会社に割り当てを行い、協組が販売を仲介します。この共同販売の仕組みにより、管轄する地区ごとに生コンの販売価格は異なり、その価格差には、地域ごとの需給量の差や協組の組織力が反映されるようです。
これに対して、生コン協組に加盟せず、自ら受注・販売を行う企業も存在し、業界では、アウトサイダーと呼ばれます。アウトサイダーは、全般的に協組価格より安く生コンを販売していますが、お客様がその安さに飛びつくかと言えば、そうばかりでもありません。むしろ、生コンの安定供給や品質確保の面から、協組を通じた購入が主となるようで、生コン会社にとっても、お客様にとっても、どちらの道を取るべきなのかは、なかなか思案のしどころなのです。